営業部門出版営業課
井上 和昭
出版営業は、あくまで企画やプレゼンでの勝負です
出版営業課のシゴト
主にガイドワークスの書籍、コンテンツについて、書店さん、CVS(コンビニエンスストア)さん、取次さんへの新刊のご案内などのセールスをかける営業業務です。販売方法の提案や企画立案なども行います。 毎月何点もの本が発行され、定期誌であっても毎号毎号内容が違いますから、毎号ごとに企画書をつくってプレゼンしてあげなければいけない。今月はこのライターさんが書いてますから注目度は高いですというようなことですとか。ですから本の内容も全部見ています。パズル誌は実際に問題を解いてみたりしていますね、全問はさすがにちょっと無理ですけど。 また、外への営業だけでなく、営業の中で得た情報を会社にフィードバックして企画を提案することも重要な仕事になります。本は企画から商品として市場に出回るまでにどうしてもタイムラグがあるので、今売れているものに飛びつくのではなく、トレンドをしっかり見極める必要があります。企画に対して利益のラインを冷静に判断する目が出版営業には求められます。
ここにいるリユウ
出版は流通の制度上基本的に商品の値段が決まっています。こちらの書店にはいくらで卸して、コンビニさんにはいくらで卸すみたいなことはできません。同じ商品を売り続ける営業では値引きなどの条件交渉になりがちなのですが、出版営業は価格勝負ではなく、あくまで企画やプレゼン勝負になる。なにしろ何点もの本、それも毎号内容の違うものを売るわけですから商品に関する勉強量はシビアですが、営業としての面白さがあると思ってます。出版業界で20年以上営業を続けてきたのは、変化を求められる営業が面白いと感じているからです。 面白いと言えば、編集部の人と例えば極端な話、呑みに行って新企画のことを話したりする。それなら、あの人に書いてもらったらどうだろうとかね。そうすると、しばらくしてそれが企画書になって企画会議に出てきたりするんだよね。こういうことって他の業界ではなかなかない。風通しがいいと言うか、出版業界独特じゃないかと思いますね。編集さんとブラッシュアップして商品を生んでいく、この過程にはたまらない楽しみがありますね。
少しだけメッセージ
ご存知の通り、紙媒体としての出版業界は伸びている産業とは言えないですね。本が売れなくなってきたのは事実です。但し、それは紙の本が売れなくなっただけで、情報へのニーズが減ってしまったわけではない。 出版業界のやることは紙の本を売っていくということだけではないという前提に立てば、どんな形でもいいからお客様のニーズに応えていく。電子書籍や配信や、逆に紙にこだわらない今だからこそ何にでも挑戦するチャンスだと思っています。 簡単に諦めない人がいいのかな。ああしてみたら、こうしてみたらどうでしょう、この部分なら売れるんじゃないかと考えられる人。せっかく自分次第でいろいろできる業界で、ダメです、できませんでは面白くないですよね。上司の言葉を借りれば「結果に対する執念を燃やす」ことは大事かと思います。この会社自体が前向き志向なので、前向きな姿勢で臨む人にはやりやすい会社だと思います。